クラウンローチ
Chromobotia macracanthus
特徴と行動
外見：体長5cmから始まり、最大で30cm近くに成長する可能性あり。オレンジ色の体に黒い縞模様が入る派手な見た目。性格：基本的に温和で陽気。遊び好きで、横になって寝たり、他魚とじゃれたりする個体もいる。習性：夜行性気味だが昼間も行動することがあり、群れでの生活を好む。単独飼育ではストレスを感じやすい。
生息地
分布：インドネシア（スマトラ島、ボルネオ島など）環境：熱帯の川の中〜下流域。砂や流木が多く、水草や岩陰に隠れ場所があるような軟水の環境を好む。
適正な飼育個体数
3匹以上（できれば5匹以上で群れ飼育）
好む餌
沈下性タブレット、冷凍赤虫、イトミミズ、沈下ペレット
ズッキーニやキュウリなどの野菜も可
雑食性で残餌も処理する
【行動】
平和的だが好奇心旺盛：他魚を驚かせることがあるが、攻撃性は低い, 群れを作ることで安心し、活発になる, ヒゲを使って底床を探る動作が見られる,「カチカチ音」を鳴らすこともある（驚いたときや喧嘩時）
【特別なケア】
成長すると非常に大きくなるため、将来を見越した水槽サイズが必須, 隠れ家（流木、パイプ、水草）を複数設置する, 底砂はやわらかいもの（サンド系）を使用（ヒゲ保護, 病気（白点病）にかかりやすいので水温管理と水質維持が重要
他の魚との相性】
良好。中〜大型の温和な魚（エンゼルフィッシュ、ラミーノーズ、コリドラス、大型グーラミィなど）と相性が良い。
小型魚とでも混泳できるが、体格差と活動量を考慮する必要あり。
ブリーディングセットアップ
ブリーディングタンク: クローンローチの繁殖には、最小で20ガロン（約75リットル）の水槽が推奨されます。広めの水槽を用意し、複数の隠れ場所（岩や水草）を提供することが重要です。水質パラメーター: 水は中性〜弱酸性（pH 6.5-7.5）、硬度は4-10 dGHが理想的です。フィルター: 水流が強すぎないように、スポンジフィルターや緩やかなフィルターを使用します。底砂: 底砂は柔らかいもの（細かい砂や小石）が理想的です。クローンローチは底を掘るため、底砂の種類に注意しましょう。温度: 水温は24-28°C（75-82°F）で維持します。照明: 明るい照明が必要ですが、強すぎる光は避け、昼夜のサイクルを整えます。
繁殖準備
食事: クローンローチには多様な食べ物を与えます。特に生きたエサや冷凍エサ、野菜（ズッキーニやブロッコリー）などを提供します。水換え: 水質を安定させるため、定期的な水換えが重要です。特に水温とpHの変化に注意しましょう。
スポーニング
繁殖時間: クローンローチは自然界では雨季に繁殖しますが、家庭水槽では条件が整った場合に繁殖が見られることがあります。卵の数: メスは1回の産卵で数百個の卵を産むことがあります。卵は水草や岩に産みつけられます。親の管理: クローンローチは卵を食べることはありませんが、他の魚や水生生物が卵を食べることがあるため、産卵後は親を取り除くことが望ましいです。
稚魚の世話
孵化: 卵は約48〜72時間で孵化します。餌: 稚魚には微細なインフューソリアやブラインシュリンプを与えることができます。水質管理: 稚魚が成長するためには清潔な水質を維持することが重要です。定期的な水換えを行い、安定した環境を保つようにします。
重要な考慮点
年齢: クローンローチは通常、2年以上の年齢で繁殖が可能になりますが、繁殖に至るには特定の環境条件が必要です。性別の判別: オスは体が細長く、メスは丸みを帯びた体形をしています。ストレス管理: クローンローチは群れで生活するため、過度なストレスを与えないようにし、群れで飼育することが繁殖成功の鍵です。