ベタ

Betta splendens

特徴と行動

外見:大きく広がるヒレと鮮やかな体色が特徴。赤・青・白・マーブルなど多数のカラーバリエーションと品種(ハーフムーン、クラウンテール、プラカットなど)が存在。

性格:オスは非常に縄張り意識が強く、闘争的。特にオス同士では激しく争うため単独飼育が基本。

行動:ラビリンス器官(補助呼吸器官)を持ち、水面から空気を吸う。ヒレを広げる“フレアリング”行動も見られる。

生息地

分布:東南アジア(タイ、カンボジア、ベトナム、ラオス)

環境:水流の少ない稲作地帯の水たまりや池、用水路など。低酸素でも生存可能。

飼育個体数

原則1匹(オス同士は絶対に同居不可)

好む餌

ベタ専用フード(高たんぱく質・浮上性)

冷凍赤虫、ブラインシュリンプなども好む

食べ残しが多いと水を汚すので、1日2回、少量ずつ与えるのが基本

【行動】
縄張り意識が非常に強い(特にオス)

鏡などに映る姿に反応してヒレを広げる「フレアリング」を行う

単独飼育でも観賞価値が高いほど華やかで、人に慣れる個体も多い

 

【特別なケア】
水流は弱めが理想(強すぎると泳ぎにくくストレスに)

ラビリンス器官のため、水面に呼吸できる空間を確保

水換えは週に1~2回(1/3程度ずつ)

冬場はヒーター必須。水温が低いと動きが鈍くなる

水草やベタハンモックなど、休める場所があると安心する

 

【他の魚との相性】
オス同士は混泳不可(必ず単独)

メス同士は可能な場合もあるが、相性次第

他種との混泳は慎重に:

OK:コリドラス、オトシンクルス、ネオンテトラ(注意付き)

NG:グッピー(ヒレが似ていて攻撃対象になる)、他の闘魚系

ブリーディングセットアップ

ブリーディングタンク: ベタフィッシュの繁殖には、最低でも10ガロン(約38リットル)の水槽が推奨されます。水槽には水草や隠れ場所(小さな岩や植物)を提供し、繁殖時にメスがリラックスできる環境を整えます。水質パラメーター: 水は軟水で、硬度は1-5 dGH、pHは6.5-7.5が理想的です。フィルター: 水流が強すぎないように、スポンジフィルターを使用します。ベタは水流が強すぎるとストレスを感じるため、穏やかなフィルターが最適です。底砂: ベタフィッシュは底に巣を作ることがあるので、柔らかい底砂や滅菌された小石を使用します。温度: 水温は26-30°C(79-86°F)の範囲で維持します。照明: 明るい照明を使用し、昼と夜のサイクルを12時間ずつ保つことが重要です。

 

繁殖準備

食事: ベタフィッシュには高品質なフレークフードや生きたエサ(ブラインシュリンプや赤虫)を与えて、健康的な状態を保ちます。栄養価の高い餌を与えることで、繁殖準備を整えます。

水換え: 水質を安定させるため、定期的に水換えを行います。水温やpHの急激な変化を避けることが重要です。

 

スポーニング

繁殖時間: ベタフィッシュは水温が高い(28-30°C)時期に繁殖が活発になります。特に朝や夜間に繁殖活動が見られます。

卵の数: メスは1回の産卵で数十個の卵を産みます。産卵後、オスは卵を泡巣に収め、守ります。

親の管理: 産卵後、オスは卵を守り、泡巣の下で孵化を見守ります。親の管理として、メスを繁殖後は取り出し、オスを守り役として残します。オスが卵を守っている間、メスは静かな環境に移しておくことが重要です。

 

稚魚の世話

孵化: 卵は約24〜48時間で孵化します。孵化後、オスは泡巣を保護し、稚魚が動き回るのをサポートします。

餌: 稚魚にはインフューソリアや微細なブラインシュリンプを与えます。

水質管理: 稚魚が健康に成長するためには、清潔な水質を保つことが重要です。水換えを定期的に行い、安定した水質を保ちましょう。

 

重要な考慮点

年齢: ベタフィッシュは通常、6ヶ月以上で繁殖が可能です。

性別の判別: オスは鮮やかな色を持ち、ヒレが長く、攻撃的な性格です。メスはやや小さく、体形が丸みを帯びています。繁殖期にはメスのお腹が膨らんでいることが確認できます。

ストレス管理: ベタフィッシュは非常に攻撃的な性格を持っているため、繁殖中や普段の飼育中に過度なストレスを与えないようにすることが重要です。また、繁殖時は別々に飼育し、繁殖時にのみ交配させるようにします。

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