ブラックネオンテトラ
Paracheirodon simulans
特徴と行動
外見：体長約3.5～4cm。黒い体色に対して、目立つ白～緑がかった光沢ラインが入るのが特徴。下には太く黒い縦帯が通り、ネオンテトラとは逆の色構成。
性格：温和で群れを作る習性があり、小型水槽でも飼育しやすい丈夫な種類。初心者にもおすすめ。
生息地
分布：南アメリカ（パラグアイ川水系、ブラジルなど）
環境：弱酸性の黒水域。水草や落ち葉の多い、やや薄暗い淡水域に生息。
飼育個体数
最低6匹以上（群れで泳ぐと安心し、発色も良好
好む餌
小型人工飼料（フレーク、粒タイプ）
冷凍赤虫、ブラインシュリンプ、ミジンコなども与えると健康・発色が向上
【行動】
平和的で混泳向き：同種や他の小型魚との混泳に適している
群れで泳ぐため、数を揃えるとより自然で安心した行動が見られる
ネオンテトラよりもやや落ち着いた印象を与える存在感のある小型魚
【特別なケア】
水質悪化にも比較的強いが、定期的な水換え（週1回）で発色が維持される
ブラックウォーターや落ち着いたレイアウトで、より美しくなる
極端な高水温や水質の急変には注意
【他の魚との相性】
非常に良好：ネオンテトラ、エンバーテトラ、コリドラス、レッドチェリーシュリンプなどと混泳可
攻撃性のある魚種（ベタのオス、シクリッド系）とは慎重に
ブリーディングセットアップ
ブリーディングタンク: ブラックネオンテトラの繁殖には、最低でも10ガロン（約38リットル）の水槽が推奨されます。水槽には水草や隠れ場所を提供して、ストレスを減らし、魚がリラックスできる環境を作ります。水質パラメーター: 水は軟水で、硬度は1-6 dGH、pHは5.5-7.0が理想的です。フィルター: 水流が強すぎないように、スポンジフィルターを使用します。穏やかな水流が繁殖に適しています。底砂: 細かい砂や小石を使用し、卵が底に付着できるようにします。温度: 水温は24-28°C（75-82°F）の範囲で維持します。照明: 明るい照明を使用し、昼と夜のサイクルを12時間ずつ保つことが重要です。
繁殖準備
食事: ブラックネオンテトラには生きたエサや冷凍エサ（ブラインシュリンプや赤虫）、高品質なフレークフードを与えます。栄養価の高い餌を与えることで繁殖準備を整えます。
水換え: 水質を安定させるために、定期的に水換えを行い、水温やpHの急激な変化を避けることが重要です。
スポーニング
繁殖時間: ブラックネオンテトラは、特に水温が24-28°Cのときに繁殖が活発になります。通常、朝方に産卵します。
卵の数: メスは1回の産卵で30〜50個の卵を産むことがあります。卵は水草や底に産みつけられます。
親の管理: 産卵後、親を取り除くことが推奨されます。親が卵を食べることがあるため、卵を守るために親を別のタンクに移すことが望ましいです。
稚魚の世話
孵化: 卵は約24〜48時間で孵化します。
餌: 稚魚にはインフューソリアや微細なブラインシュリンプを与えます。
水質管理: 稚魚が健康に成長するためには、清潔な水質を保つことが必要です。水換えを定期的に行い、安定した水質を保ちましょう。
重要な考慮点
年齢: ブラックネオンテトラは通常、6ヶ月以上で繁殖が可能です。
性別の判別: オスは細長く、鮮やかな色が特徴で、メスはやや丸みを帯びて太めの体形をしています。繁殖期にはメスが卵を抱えるため、腹部が膨らんで見えます。
ストレス管理: ブラックネオンテトラは群れで生活するため、過度なストレスを避け、群れを維持することが繁殖成功のカギとなります。