アマノシュリンプ

Caridina multidentata

特徴と行動

外見:体長はオスで約3~4cm、メスで5~6cm。体は透明~褐色で、体側に点線状の模様が並ぶ。

性格:非常に温和かつ勤勉。水槽内のコケや残餌をよく食べる掃除屋として有名。

行動:昼間もよく活動し、石や水草の上を器用に歩きながら藻類をつまむ。

 

生息地

分布:日本(本州〜九州)、朝鮮半島など

環境:清流〜汽水域に生息。野生下では稚エビが汽水で育つため、繁殖には特別な環境が必要。

 

飼育個体数

3匹以上(5匹〜10匹が理想)

好む餌

コケ(特に糸状・緑藻)、バイオフィルム

残餌(人工飼料・プレコタブレット)

必要に応じてゆでた野菜(ホウレンソウ、ズッキーニ)など補助食を与える

 

【行動】
非常に平和的で混泳向き

複数匹で活動することが多く、常に何かをついばんでいる

水草の葉の上、ガラス面、底砂上をせわしなく移動

危険を感じると素早く泳いで逃げることも

 

【特別なケア】
カルシウムやミネラルを含む餌・添加剤で脱皮をサポート

脱皮直後は非常にデリケート → 隠れ家(流木・水草)を用意

塩素除去済みの水を使用(中性〜弱酸性の軟水が理想)

繁殖は困難:孵化した稚エビは汽水(やや塩分のある水)での育成が必要

【他の魚との相性】
小型で温和な魚(ネオンテトラ、ラスボラ、オトシンクルスなど)との混泳に最適

肉食性・攻撃的な魚(ベタ、アピスト、フグなど)はNG(捕食される可能性)

 

ブリーディングセットアップ

ブリーディングタンク: アマノシュリンプの繁殖には、最低でも20ガロン(約75リットル)の水槽が推奨されます。水槽には十分な隠れ場所や水草を提供し、シュリンプがリラックスできる環境を整えます。水質パラメーター: 水は中性〜弱アルカリ性(pH 6.5-7.5)、硬度は6-8 dGHが理想的です。フィルター: 水流が強すぎないように、スポンジフィルターを使用することをお勧めします。水流が強いとシュリンプがストレスを感じるため、穏やかな水流を保ちます。底砂: 細かい砂や小石を使用しますが、卵が底に付着できるようにします。温度: 水温は22-28°C(72-82°F)の範囲で維持します。照明: 通常の明るさの照明で問題ありませんが、昼夜のサイクルを整えることが大切です。

 

繁殖準備

食事: アマノシュリンプには藻類、野菜(ズッキーニやキャベツ)、および高品質なシュリンプ用フードを与えます。バランスの取れた食事を提供することで、健康的に育てます。

水換え: 水質を安定させるために、定期的に水換えを行い、清潔な環境を保ちます。水温やpHの急激な変化を避けることが重要です。

 

スポーニング

繁殖時間: アマノシュリンプは水槽内では繁殖が難しく、通常は海水環境で繁殖します。海水から淡水に戻ることができるため、繁殖にはブリーディングタンクで水質の調整が必要です。

卵の数: メスは1回の産卵で100〜200個の卵を産むことがあります。卵はメスの腹部に抱えられます。

親の管理: 産卵後、親を取り除く必要はありませんが、孵化した稚エビは海水で育てる必要があり、通常の淡水環境では成長できません。

 

稚エビの世話

孵化: 卵は約2〜3週間で孵化します。孵化後、稚エビは海水で育てる必要があるため、海水環境を提供することが重要です。

餌: 稚エビには海水用のプランクトンや微細な藻類を与えます。

水質管理: 稚エビが健康に成長するためには、安定した海水環境を維持することが重要です。海水の比重や水温を調整し、清潔な環境を提供しましょう。

 

重要な考慮点

年齢: アマノシュリンプは通常、6ヶ月以上で繁殖が可能です。

性別の判別: オスは比較的小さく、メスは腹部がふっくらとしており、卵を抱えることで容易に見分けることができます。

ストレス管理: アマノシュリンプはストレスに敏感で、繁殖環境の調整や安定した水質が繁殖成功に繋がります。過度なストレスを避け、リラックスできる環境を提供することが重要です。

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