フレームテトラ
Hyphessobrycon flammeus
特徴と行動
小型で鮮やかな体色が魅力のテトラ。
前半部は銀白色、後半部は炎のような赤橙色に染まる美しいカラーリングが名前の由来。
性格は非常に温和で群れを好むため、初心者にも扱いやすい。
メスはやや丸みがあり、色が薄め。オスはスリムで発色が鮮やか。
生息地
ブラジル南東部の川（リオデジャネイロ周辺）
流れの緩やかな小川や沼地、水草の多い淡水域に生息
適正飼育数
6匹以上（群泳が推奨）
好む餌
フレーク、小粒ペレット（高品質の色揚げ用）
ブラインシュリンプ、冷凍赤虫など動物性たんぱくも好む
発色を維持するには栄養バランスの取れた餌を少量ずつ複数回給餌
【行動】
群れで行動することで安心し、落ち着いて泳ぐようになる
中層を泳ぎ、他魚への攻撃性はほとんどなし
ストレスが少ない環境で、オス同士が軽くディスプレイする姿も観察可能
【特別なケア】
濃い発色を引き出すには、暗めの底砂・背景、水草や流木のある環境が理想
ブラックウォーターやタンニン含有の環境でも調子がよくなる
水質変化にやや敏感な面もあるため、水換えは週1回20～30％で安定維持
【他の魚との相性】
○：ネオンテトラ、エンドラーズ、コリドラス、オトシンクルスなど温和な小型魚
×：気の荒いバーブ類やフィンをかじる魚は避ける
繁殖セットアップ
フレーム・テトラの繁殖には、最低でも10ガロン（約38リットル）のタンクが推奨されます。タンク内には隠れ場所を提供するために、水草やシェルターを配置します。水は柔らかく、硬度は1-8 dGH、pHは6.0-7.0が理想的です。水温は24-28°C (75-82°F)が最適です。弱めのろ過装置が適しており、スポンジフィルターを使用することが推奨されます。過度な水流は避け、水質を清潔に保ちます。細かい砂や小石を底砂として使用し、繁殖を促進するために、水草や小さな岩を配置します。繁殖用のシェルターを作るために、植物の根元や隙間を作ることが大切です。水温は24-28°C (75-82°F)に設定します。明るい照明を使用し、水草の育成を促進します。光が強すぎないように調整し、魚がリラックスできる環境を作ります。
繁殖準備
高品質のフレークやペレット、ライブ餌（ブラインシュリンプやミジンコなど）を与えて、健康状態を維持します。繁殖前には特に高タンパク質の餌を与えることが重要です。水質を安定させるために定期的に水換えを行い、清潔な環境を保ちます。繁殖前には水換えを行い、水質を最適に保つことが推奨されます。
産卵
フレーム・テトラは通常、早朝に産卵します。水温や水質が安定していると繁殖が促進されます。メスは数十個の卵を産むことがあります。卵は水草の間や岩の隙間に産み付けられます。産卵後、親魚が卵を食べることがあるため、親魚はタンクから取り出すことが推奨されます。
稚魚の世話
卵は約24-48時間以内に孵化します。孵化した稚魚は最初は非常に小さいため、非常に細かい餌を与える必要があります。稚魚にはインフゾリアや非常に細かいブラインシュリンプを与えます。稚魚が成長してきたら、少しずつ他の餌を与えていきます。稚魚用タンクでは水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚魚が死んでしまうことがあるため、注意が必要です。
重要な考慮事項
フレーム・テトラは約6ヶ月で繁殖が可能です。オスは鮮やかな赤色が特徴で、体が細長いです。メスはオスよりも少し大きく、腹部が膨らんでいます。フレーム・テトラはストレスに敏感で、過密飼育や急激な環境の変化を避け、安定した環境で飼育することが重要です。