ブラックモスクワグッピー

Poecilia reticulata

特徴と行動

外見:全身が深い漆黒で、尾ヒレ・背ビレ・体幹にかけて透き通るような黒紫〜黒藍に見える個体も存在。

魅力:高い光沢と滑らかなヒレが魅力で、特にオスは優雅に泳ぐ。

性格:穏やかで、同種・他種ともに混泳しやすい。

 

生息地

原種の分布:南アメリカ(トリニダード・トバゴ、ベネズエラなど)

改良環境:東欧(モスクワ)系統をベースに、世界中で観賞用に固定された品種。

 

適正な飼育個体数

 オス1に対しメス2~3が理想(複数飼育向き)

好む餌

人工飼料(高たんぱくフレーク、グッピー専用フード)

冷凍餌(ブラインシュリンプ、ミジンコ、イトメ)

色揚げ成分(スピルリナやアスタキサンチン)配合で黒の深みが増す

 

【行動】
平和的で活発

群れで泳ぐことを好み、オスはメスを追いかける繁殖行動が活発

中層〜上層をよく泳ぐ

【特別なケア】
黒の発色を維持するには照明と背景のバランスが大事(明るすぎない方が美しく見える)

フィンをかじる魚との混泳はNG

大きな尾ヒレを傷つけないため、強すぎる水流は避ける

週1回以上の水換え(20〜30%)で水質安定を維持

 

【他の魚との相性】
混泳相性 対象例
良好 プラティ、モーリー、小型テトラ、コリドラスなど温和な魚種
注意 ベタ、スマトラ、シクリッド系(ヒレをかじる可能性あり)

 

繁殖セットアップ

グッピー・ブラック・モスクワの繁殖には、最低でも10ガロン(約38リットル)のタンクが推奨されます。タンク内には水草や小さなシェルターを配置し、隠れ場所を提供します。特に繁殖期にはメスがリラックスして産卵できるように環境を整えます。水は中程度の硬度(6-12 dGH)、pHは7.0-8.0が理想的です。水温は24-28°C (75-82°F)が最適です。穏やかな水流を提供するために、スポンジフィルターや低水流のフィルターを使用することが推奨されます。過度な水流はストレスを与える可能性があるため、穏やかな流れを保ちます。底砂には細かい砂や小石を使用します。水草や小さな岩を配置して、繁殖に適した隠れ場所を提供します。水温は24-28°C (75-82°F)に設定します。明るい照明を使用して水草の育成を促進します。強い直射日光は避け、適度な明るさに調整します。

 

繁殖準備

高品質のフレークやペレット、ライブ餌(ブラインシュリンプやミジンコ)を与えて健康状態を維持します。繁殖期には特に高タンパク質の餌を与えることが重要です。水質を安定させるために定期的に水換えを行い、清潔な環境を保ちます。繁殖前には水換えを行い、水質を最適に保つことが推奨されます。

 

産卵

グッピー・ブラック・モスクワは卵胎生の魚で、メスは卵を体内で孵化させ、稚魚を生みます。オスはメスに対して求愛行動を行い、繁殖期になるとメスに寄り添います。グッピー・ブラック・モスクワは卵胎生のため、卵はメスの体内で孵化し、稚魚として直接生まれます。1回の出産で数十匹の稚魚を産むことがあります。グッピーは親が稚魚を守ることがないため、産卵後は親魚を取り出すことが推奨されます。稚魚が親魚に食べられないように保護します。

 

稚魚の世話

卵胎生のため、卵はメスの体内で孵化します。孵化した稚魚は親から直接生まれます。稚魚には非常に細かいブラインシュリンプやインフゾリアを与えます。稚魚が成長してきたら、小さな冷凍餌やドワーフクレクレを与えることができます。稚魚用タンクでは水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚魚が死んでしまうことがあるため、特に注意が必要です。

 

重要な考慮事項

グッピー・ブラック・モスクワは通常、2~3ヶ月で繁殖が可能になります。オスはメスよりも小さく、色が鮮やかで尾ビレが広がっています。メスは比較的大きく、腹部が膨らんでおり、繁殖期にはその膨らみが目立ちます。グッピーはストレスに敏感で、過密飼育や急激な環境の変化が繁殖に悪影響を与えることがあります。安定した環境と適切な水質が繁殖を促進するため、非常に重要です。

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