ブラックファントムテトラ

Megalamphodus megalopterus

特徴と行動

外見:体長は約4〜5cm。灰黒色の体に、黒く大きな「ファントム(幽霊)」のような斑紋が特徴的。オスは背ビレが大きく広がり、メスはやや小柄で赤みを帯びる。

性格:比較的温和で丈夫。ただし、オス同士でのディスプレイ行動(ヒレを広げ合う威嚇)がよく見られる。

 

生息地

分布:南米(ボリビア、ブラジルなどのパラグアイ川流域)

環境:弱酸性〜中性の流れの緩やかな水草豊富な小川や支流

 

飼育個体数

最低6匹以上(群れで落ち着く)

好む餌

人工フード(フレーク・小粒ペレット)にすぐ慣れる

ブラインシュリンプ、冷凍赤虫、ミジンコなどの補助餌も好む

発色維持や健康のためにバランスよく与えるのが理想

 

【行動】
中層〜上層を中心に泳ぐが、落ち着きがあり優雅

オス同士の**フィンディスプレイ(ヒレを広げ合う)**が観賞ポイント

メスを巡る軽い小競り合いはあるが、基本的に平和的

 

【特別なケア】
流木や水草で適度な隠れ家・遮蔽を確保するとストレス軽減

背景が暗めの水槽ではより体色が美しく見える

飼育は容易だが、急激な水質変化には注意

 

【他の魚との相性】
相性 内容
◎ ネオンテトラ、ラスボラ、コリドラス、オトシンなど温和な魚
△ ベタ、アピスト等の小型シクリッドとは注意が必要(ヒレかじり)
× 気性の荒い魚、大型肉食魚との混泳は不可

 

ブリーディングセットアップ

ブリーディングタンク: ブラックファントム・テトラの繁殖には、最低でも10ガロン(約38リットル)の水槽が推奨されます。水槽には水草や隠れ場所(小さな岩やシェル)を提供し、魚がリラックスできる環境を作ります。水質パラメーター: 水は軟水で、硬度は4-8 dGH、pHは6.0-7.5が理想的です。フィルター: 水流が強すぎないように、穏やかなフィルターを使用します。ブラックファントム・テトラは静かな水流を好むため、穏やかな水流を保つことが重要です。底砂: 細かい砂や小石を使用し、卵が底に付着できるようにします。温度: 水温は24-28°C(75-82°F)の範囲で維持します。照明: 明るい照明を使用し、昼と夜のサイクルを12時間ずつ保つことが重要です。

 

繁殖準備

食事: ブラックファントム・テトラには生きたエサや冷凍エサ(ブラインシュリンプや赤虫)、高品質なフレークフードを与えます。栄養価の高い餌を与えることで、健康的な状態を保ち、繁殖準備を整えます。

水換え: 水質を安定させるために、定期的に水換えを行い、水温やpHの急激な変化を避けることが重要です。

 

スポーニング

繁殖時間: ブラックファントム・テトラは通常、朝方や水温が適温(24-28°C)で繁殖が活発になります。

卵の数: メスは1回の産卵で20〜50個の卵を産むことがあり、卵は水草や底に産みつけられます。

親の管理: 産卵後、親を取り除くことが推奨されます。親が卵を食べることがあるため、卵を守るために親を別タンクに移すことが望ましいです。

 

稚魚の世話

孵化: 卵は約24〜48時間で孵化します。

餌: 稚魚にはインフューソリアや微細なブラインシュリンプを与えることができます。

水質管理: 稚魚が健康に成長するためには、清潔な水質を保つことが必要です。水換えを定期的に行い、安定した水質を保ちましょう。

 

重要な考慮点

年齢: ブラックファントム・テトラは通常、6ヶ月以上で繁殖が可能です。

性別の判別: オスは鮮やかな色を持ち、メスはやや太く、腹部が膨らんで見えることがあります。

ストレス管理: ブラックファントム・テトラは群れで生活するため、過度なストレスを避け、群れを維持することが繁殖成功のカギとなります。

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