ドワーフパファー

Carinotetraodon travancoricus

特徴と行動

世界最小のフグの一種で、成魚でも約2.5cmほどの超小型サイズ。

黄色~オリーブ色の体に黒い斑点模様があり、個体ごとに模様の違いも楽しめる。

活発で好奇心旺盛な性格ながら、縄張り意識が強く小競り合いを起こすこともある。

フグ特有のぷっくりとした顔と大きな目が愛らしい。水槽の前に近づくとこちらを見てくる。

 

生息地

**インド南西部(ケララ州の淡水域)**の河川や池

水草が繁茂し、流れの緩やかな小川や止水域に生息

 

適正飼育数

単独または1匹/5Lの目安で複数匹飼育

好む餌

生餌・冷凍餌:赤虫、ブラインシュリンプ、スネール(小型巻貝)

人工飼料は慣れにくく、活餌中心に与える方が自然で健康的

歯が伸びすぎないように、殻付き餌(スネール等)で削る必要あり

 

【行動】
小型だが気が強く、他魚のヒレをかじる癖がある個体も多い

特にオス同士は縄張り争いをするため視界を遮るレイアウトが有効

賢く、人になついて餌をねだったり、目の前に寄ってきたりする

フグ類特有の「ホバリング泳法」で、可愛らしい動きが特徴的

 

【特別なケア】
視界を遮る水草や流木を多く配置してテリトリー争いを回避

定期的にスネール(モノアラガイなど)を給餌し歯の伸びすぎを防止

活餌管理や餌付きの難しさから初心者にはやや敷居が高い

水質悪化に弱いため、週1〜2回の部分水換えが必要

 

【他の魚との相性】
単独飼育がベスト

混泳可能例:オトシンクルス、シマドジョウ、小型プレコなど温和な底物系

NG:尾びれの長い魚(ベタ、グッピー)、小型エビ類(捕食される)

 

繁殖セットアップ

分けた繁殖用タンク (Separate Breeding Tank):
ドワーフパファーの繁殖には、最低でも10ガロン(約38リットル)のタンクが推奨されます。タンクには十分な隠れ場所やシェルターを提供することが大切です。水は柔らかく、硬度は2-10 dGH、pHは7.0-7.5が理想的です。水温は24-28°C (75-82°F)が最適です。水流は弱めに保つため、スポンジフィルターが適しています。水質を清潔に保ち、フィルターが過度に強い水流を作らないようにしましょう。砂や小石を底砂として使用し、シェルターとして流木や小さな岩を配置します。ドワーフパファーは隠れる場所が必要なので、水草も適切に配置します。水温は24-28°C (75-82°F)に設定します。明るい照明は必要ありませんが、過度に暗くない適度な光が好ましいです。ドワーフパファーは警戒心が強いので、環境をリラックスできるものに保ちます。

 

繁殖準備

高品質のフレークや冷凍餌、ライブ餌(ミジンコ、ブラインシュリンプなど)を与えて、魚が健康で繁殖に適した状態を維持します。定期的な水換えが重要です。水質を清潔に保ち、繁殖環境を安定させるために週に1回程度の水換えを行います。

 

産卵

ドワーフパファーは通常、ペアで繁殖します。繁殖は夜間に行われることが多いです。メスは数十個の卵を産むことがあります。卵は岩や水草の上に産みつけられます。オスは卵を守りながら、メスが産卵するのを手伝います。産卵後、親魚は卵を食べることがあるため、親魚はタンクから取り出すことが推奨されます。

 

稚魚の世話 (

卵は約2-3日で孵化します。孵化した稚魚は非常に小さく、最初はインフゾリアを与えることが適しています。稚魚が少し成長したら、非常に細かいブラインシュリンプや、専用の稚魚用フードを与えます。稚魚には細かい餌が必要です。稚魚のタンクで水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚魚が死んでしまうことがあるので、特に注意が必要です。

 

重要な考慮事項

ドワーフパファーは通常、1年から1年半程度で繁殖可能です。オスはメスよりも小柄で、体色が鮮やかな緑色または黄色になります。メスは少し大きめで、腹部が膨らんでいるのが特徴です。ドワーフパファーはストレスに敏感で、過密飼育や水質の急激な変化が原因で繁殖が妨げられることがあります。繁殖環境は静かで落ち着いた状態を保つことが重要です。

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