フロントーサ・シクリッド

Cyphotilapia frontosa

特徴と行動

成魚は体高があり、額のコブ(ヌチャック)が大きく盛り上がるのが特徴。

美しい**縦縞模様(6~7本)**と、ゆったりとした泳ぎ方が魅力。

オスはより大きく、コブが発達する傾向。

夜行性傾向があり、落ち着いた環境を好む。

温和だが、縄張り意識は強めで、特に繁殖期は要注意。

 

生息地

アフリカ・タンガニイカ湖の北部~中部の岩場地帯

深場(10〜50m)で群れを作り、洞窟や岩陰に潜む

適正飼育数

 5匹以上の群れで飼育(単独飼育はストレス大)

好む餌

高品質なシクリッドペレット

冷凍赤虫、ブラインシュリンプ、エビミンチなど

※脂肪分の多い餌(豚肉・鶏肉等)はNG

成魚になるほどゆっくり食べるため、餌のタイミングに注意

 

【行動】
底層〜中層をゆったり泳ぐ性格で、存在感が大きい

夜行性傾向 → 落ち着いた照明や岩組環境で本来の行動が出やすい

オスは縄張りを主張し、繁殖期はメスを追い回すことも

他魚に対しても基本は温和だが、サイズ差のある魚は捕食対象になる場合あり

 

【特別なケア】
岩組・シェルターで隠れ家を豊富に用意

pH・硬度維持のためにサンゴ砂・石灰岩の使用が効果的

ろ過は強力にし、**水質の急変を避ける換水方法(週20〜30%)**推奨

成長がゆっくりで、寿命が長いため長期的な視点で設備を整えること

 

【他の魚との相性】
良好:同サイズ以上のタンガニイカ湖原産のシクリッド(例:トレトセファルス、アルトランプロローグスなど)

注意:気性の荒いマラウィシクリッドやアフリカン混泳は推奨されない

NG:グッピーやテトラなど小型魚(餌になる危険あり)

 

ブリーディングセッティング

別のブリーディングタンク: フロントサシクリッドの繁殖には、最低でも75ガロン(約280リットル)のタンクが推奨されます。水質パラメーター: 水は中程度の硬度(10-15 dGH)、pH7.5-8.5が理想的です。ろ過: 強力な外部フィルターを使用して、良好な水質を維持します。水流が強すぎるとストレスになることがあるため、少し穏やかな水流を保ちます。底砂: 底には粗めの砂や小石を使用し、岩を多く配置して隠れ家を提供します。フロントサシクリッドは岩や隠れ家を好むため、繁殖に適した環境を作ります。水温: 26-30°C(79-86°F)の水温が理想的です。照明: 明るい照明を好みますが、過度な光を避け、暗い隠れ家を提供することが重要です。

 

繁殖のためのコンディショニング

食事: 高品質のライブ餌や冷凍餌(特に赤虫やブラインシュリンプ)、野菜(ズッキーニやカボチャなど)を与え、健康な状態を保ちます。

水替え: 定期的に水替えを行い、水質を清潔で安定させます。特に繁殖期には水質の安定が重要です。

 

繁殖

繁殖: フロントサシクリッドは巣を作り、オスがメスに対して求愛行動を行います。オスは巣を守りながらメスにアピールします。

卵: メスは巣の中に卵を産みつけます。1回の繁殖で50-200個の卵を産むことがあります。

親の移動: 親が卵を守り続けるため、繁殖後に親魚を巣から移動させることはありません。親は卵を守り、孵化した稚魚を保護します。

 

稚魚のケア

孵化: 卵は約3-5日で孵化します。

食事: 稚魚にはインフューゾリアや非常に小さな餌(ブラインシュリンプ)を与えます。

水質: 稚魚のタンクでは清潔で安定した水質を維持することが非常に重要です。水質が悪化すると、稚魚が死亡する原因となります。

 

重要な考慮事項

年齢: フロントサシクリッドは通常、2年目に繁殖が可能になります。

性別の見分け方: オスはメスよりも大きく、額(フロント)が発達しています。メスは比較的小さく、腹部が膨らむことがあります。

ストレス: 魚に過度のストレスを与えないようにし、安定した環境で繁殖を促進します。

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