レッドキャップ・ソードテール

Xiphophorus hellerii

特徴と行動

白い体に頭部だけが赤く染まった独特な体色が特徴。

この「レッドキャップ」模様は金魚(丹頂)を彷彿とさせ、和の雰囲気が漂う人気の改良品種。

オスは尾びれ下部が剣状に伸びる「ソード(sword)」を持つ。

性格はおおむね温和で混泳に向くが、オス同士では軽いけん制もある。

活発に泳ぎ回り、観賞性・丈夫さともに初心者向けの品種。

 

生息地

原種は**中米(メキシコ〜ホンジュラス)**の川や泉

レッドキャップは観賞用に品種改良されたため、自然界には存在しない

適正飼育数

オス1匹に対してメス2~3匹(繁殖防止なら同性群飼いも可)

 

好む餌

フレークフード、沈下性ペレット

生餌(ブラインシュリンプ、ミジンコ)、冷凍赤虫

植物性原料を含む餌で消化の負担軽減と発色維持

 

【行動】
よく泳ぎ回り、中層〜上層を活発に移動

オスはメスに対して求愛行動を見せるが、激しくはない

オス同士では軽いフィンフレアや追尾が見られる

飛び出し事故防止のため、フタ付き水槽が望ましい

 

【特別なケア】
水草(アナカリス、ウィローモスなど)や流木で隠れ家を用意すると◎

繁殖を希望しない場合はオスのみでの飼育も可能(やや争う場合あり)

定期的な水換え(週1回25〜30%)と餌の与えすぎに注意

 

【他の魚との相性】
○:グッピー、プラティ、モーリー、テトラ類、コリドラスなど温和な魚種

△:ヒレかじり癖のあるバーブ類とは相性に注意

×:ベタ、エンゼルフィッシュ(相性や個体差による)

 

繁殖セットアップ

レッドキャップ・ソードテールの繁殖には、最低でも20ガロン(約75リットル)のタンクが推奨されます。タンクには水草やシェルターを配置して、魚が隠れられる場所を提供します。水は中程度の硬度(6-12 dGH)、pHは7.0-8.0が理想的です。水温は24-28°C (75-82°F)が最適です。水流が強すぎないようにスポンジフィルターを使用することが推奨されます。水質を清潔に保ちつつ、水流は穏やかに保ちます。細かい砂や小石を底砂として使用し、繁殖を促進するために、水草や小さな岩を配置します。隠れ場所としてシェルターを提供することが重要です。水温は24-28°C (75-82°F)に設定します。明るい照明を使用して水草の育成を促進します。強い直射日光を避け、適度な明るさに調整します。

 

繁殖準備

高品質のフレークやペレット、ライブ餌(ブラインシュリンプ、インフゾリアなど)を与えて、健康状態を維持します。特に繁殖前には、高タンパク質の餌を与えることが重要です。水質を安定させるために定期的に水換えを行い、清潔な環境を保ちます。水換えを行い、水質を最適に保つことが推奨されます。

 

産卵

レッドキャップ・ソードテールは通常、繁殖期になるとオスがメスに求愛し、産卵を促進します。オスはメスに近づいて、特徴的なディスプレイを行い、メスに産卵を促します。レッドキャップ・ソードテールは卵胎生の魚で、メスは卵を体内で孵化させてから、稚魚を直接生みます。メスは最大で20匹ほどの稚魚を産むことができます。親魚は稚魚を守りませんので、産卵後、稚魚が親魚によって食べられるのを防ぐために、親魚を取り出すことをお勧めします。

 

稚魚の世話

レッドキャップ・ソードテールは卵胎生であるため、卵はメスの体内で孵化します。稚魚は親から直接生まれ、すぐに泳ぎ始めます。稚魚にはインフゾリアや非常に細かいブラインシュリンプを与えます。稚魚が成長したら、小さな冷凍餌やドワーフクレクレを与えることができます。稚魚用タンクでは水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚魚が死んでしまうことがあるため、特に注意が必要です。

 

重要な考慮事項

レッドキャップ・ソードテールは通常、4~6ヶ月で繁殖可能です。オスは鮮やかな色合いを持ち、尾ビレが長く、特徴的な剣状の尾を持っています。メスは体が丸みを帯びており、繁殖期には腹部が膨らんでいます。レッドキャップ・ソードテールはストレスに敏感で、過密飼育や急激な環境変化を避け、安定した環境で飼育することが非常に重要です。

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