レッドチェリーシュリンプ
Neocaridina davidi
特徴と行動
鮮やかな赤色をした小型の淡水エビで、体長は成体で約2.5〜3cm。色の濃さは「グレード」により異なり、ファイヤーレッドやサクラグレードなどが存在。底部を歩き回りながらコケや残餌を食べる掃除屋としても優秀。
生息地
原産は台湾〜中国南部などの淡水域。現在は観賞用に世界中で繁殖。
適正な飼育個体数
5匹以上（繁殖も視野に入れるなら10匹以上）
好む餌
微細な藻類、バクテリアフィルム、残餌。補助としてシュリンプ専用フード、湯通しした野菜（ホウレンソウ、ズッキーニなど）、プレコタブレットも可。
【行動】:
非常に平和的。小型魚や他のエビとの混泳に適している。日中も活動的で、レイアウトやモスの間を活発に動き回る。脱皮後はしばらく隠れる習性がある。
【特別なケア】:
脱皮に失敗しないよう、カルシウムやミネラルを補給稚エビ保護のためスポンジフィルターを使用（吸い込み防止）水質悪化に敏感なのでこまめな水換えが必要導入時は時間をかけた水合わせが必須
【他の魚との相性】:
小型で温和な魚（ネオンテトラ、ラスボラ、オトシンクルスなど）との混泳可ベタや一部シクリッドなど、肉食傾向の魚との混泳は避ける
ブリーディングセットアップ
ブリーディングタンク: レッドチェリーシュリンプの繁殖には、最低でも10ガロン（約38リットル）のタンクが推奨されます。水質パラメーター: 水は中性〜弱アルカリ性（pH 6.5-7.5）、硬度は4-8 dGHが理想的です。フィルター: ゾーンフィルターやスポンジフィルターを使用し、強い水流を避けることが重要です。底砂: 細かい砂やマイニングソイル（栄養がある土）を使用します。シュリンプは底砂の隙間に隠れるため、砂の種類に注意しましょう。温度: 水温は22-26°C（72-78°F）で維持します。照明: 通常の照明で問題ありません。強い光は避け、シュリンプが隠れられるように環境を整えると良いです。
繁殖準備
食事: 高品質なシュリンプフードや野菜（ズッキーニやほうれん草）を与え、バランスの良い食事を提供します。また、藻類が豊富な環境を提供することも大切です。水換え: 水質を安定させるため、定期的に水換えを行いましょう。水温やpHの急激な変化を避けてください。
スポーニング
繁殖時間: レッドチェリーシュリンプは常に繁殖可能ですが、繁殖のサイクルは水温や水質に影響されます。通常は温暖な環境で繁殖が活発になります。卵の数: メスは1回の産卵で最大20〜30個の卵を産むことがあります。卵はメスの腹部に抱えられます。親の管理: 産卵後、親を取り除く必要はありません。レッドチェリーシュリンプは親魚が卵や稚魚を食べないため、そのまま繁殖させることができます。
稚魚の世話
孵化: 卵は約3〜4週間で孵化し、稚魚は親と同じような形に成長します。餌: 稚魚には微細なフードやインフューソリアを与えます。小さなエサが必要です。水質管理: 稚魚が成長するためには、清潔な水質を維持することが重要です。定期的に水換えを行い、適切な水質を保ちましょう。
重要な考慮点
年齢: レッドチェリーシュリンプは通常、3ヶ月以上で繁殖が可能です。性別の判別: メスは大きく、赤色が鮮やかで、腹部が膨らんでいます。オスは細長く、色がやや薄いです。ストレス管理: 魚に過度なストレスを与えないようにし、静かな環境を保つことが繁殖の成功に繋がります。