ゼブラスネール
Neritina natalensis
特徴と行動
殻に黒と黄色または茶色の縞模様（ゼブラ模様）が入る美しい外見が特徴。最大で2.5cm程度の小型巻貝。主に水槽内のガラス面や流木、石などに付着して藻類を食べる。夜行性傾向はあまりなく、昼間も活動的。
生息地
アフリカ南東部（特に南アフリカの河川）汽水域から淡水域にかけて生息。自然下では海水域で繁殖し、淡水域で生活する。
適正な飼育個体数
1匹〜複数匹（60cm水槽に3〜5匹が目安）
好む餌
茶ゴケや緑ゴケなどの藻類を自然に食べる。補助として沈下性タブレット、湯通しした野菜（ズッキーニ、ほうれん草）も可。
【行動】:
平和的で他種を攻撃することはない。壁面を這って移動しながらコケを食べる。水槽から脱走する習性があるため、フタが必要。
【特別なケア】:
水槽のフタは必須（脱走防止）水質の急変に弱いため、導入時は水合わせを慎重に殻の形成のためにカルシウム分を意識（カトルボーンやミネラル添加）
【他の魚との相性】:
良好。攻撃的な魚（ベタ、フグ、一部のシクリッド）とは避けるべき。コリドラスや小型テトラとの混泳に適する。
ブリーディングセットアップ
ブリーディングタンク: ゼブラスネイルの繁殖には20リットル以上の水槽が推奨されます。水質パラメーター: 水は中性〜弱アルカリ性（pH 7.0-8.0）、硬度は4-10 dGHが理想的です。フィルター: ゼブラスネイルは水流が強すぎるとストレスを感じるため、弱いフィルターを使用します。スポンジフィルターがおすすめです。底砂: サンドや細かい砂を使用すると、卵が保護されやすくなります。温度: 水温は22-28°C（72-82°F）の範囲で維持します。照明: 自然な光が適していますが、過度に強い光は避けます。
繁殖準備
食事: ゼブラスネイルには多様な食事を与えます。特に藻類や腐葉土、野菜（キャベツやズッキーニ）などを与え、健康的に育てます。
水換え: 定期的な水換えを行い、清潔な環境を維持します。水温やpHの急激な変化を避けるように注意しましょう。
スポーニング
繁殖時間: ゼブラスネイルは通常、夜間に繁殖活動を行います。
卵の数: ゼブラスネイルは、1回の産卵で数十個の卵を産むことがあります。卵はガラス面や岩に付着します。
親の管理: 卵が孵化するまで、親スネイルはそのまま水槽に残しておいても問題ありませんが、卵が孵化した後は、稚貝が安全に育つように注意を払います。
稚貝の世話
孵化: 卵は約2週間で孵化し、稚貝が現れます。餌: 稚貝には藻類や細かい飼料を与えることができます。発育を促すためには、適切な餌を与えることが重要です。水質管理: 稚貝の育成には安定した水質が必要です。水質を保つために定期的に水換えを行いましょう。
重要な考慮点
年齢: ゼブラスネイルは繁殖を開始するのに約6ヶ月以上の年齢が必要です。性別の判別: ゼブラスネイルは雌雄同体ですが、交配が必要です。2匹以上を飼育することで繁殖が可能になります。ストレス管理: ゼブラスネイルは環境の変化に敏感です。過度なストレスを避け、安定した環境で育てることが繁殖成功の鍵です。