コンゴテトラ
Phenacogrammus interruptus
特徴と行動
外見：成体は約6〜8cmの中型テトラで、オスは特に**虹色の光沢（ブルー、オレンジ、ゴールド）**を放ち、尾ビレが大きく波打つように伸びる。メスはやや小型で控えめな発色。
性格：温和で群泳性が強く、比較的丈夫。泳ぎはゆったりとしており、混泳水槽でも主役級の存在感がある。
生息地
分布：アフリカ・コンゴ川流域（中央アフリカ）
環境：弱酸性〜中性で透明度の高い流れの穏やかな河川、水草のある場所を好む
飼育個体数
最低6匹以上（群れで泳がせるとストレス軽減）
好む餌
高品質な人工フード（発色用の色揚げフードなど）
冷凍赤虫、ブラインシュリンプ、ミジンコなどの動物性餌料
植物質も適度に含むバランスの良い食餌が理想
【行動】
中層を優雅に群泳する姿が魅力的
オス同士でヒレを広げてディスプレイ行動をするが、争いは少ない
環境に慣れると、前面にも出てきてよく泳ぐようになる
【特別なケア】
水質悪化に弱いため、濾過を強化し週1回程度の水換えが必要
美しい発色を維持するため、光量や背景、水草の配置にもこだわると良い
オスのヒレが大きく傷つきやすいため、流木など鋭利なものの配置は注意
【他の魚との相性】
相性 内容
◎ コリドラス、ラミーノーズ、レインボーフィッシュ、小型ナマズなど
△ 気性が荒い魚（エンゼルのペア、ベタ）とは注意
× フィンをかじる性質の魚や大型肉食魚とは混泳不可
ブリーディングセットアップ
ブリーディングタンク: コンゴ・テトラの繁殖には、最低でも20ガロン（約75リットル）の水槽が推奨されます。水槽には水草や隠れ場所（岩やシェル）を提供し、ストレスを減らし、リラックスできる環境を作ります。水質パラメーター: 水は軟水で、硬度は4-8 dGH、pHは6.0-7.5が理想的です。フィルター: 水流が強すぎないように、穏やかなフィルターを使用します。コンゴ・テトラは静かな水流を好むため、穏やかな水流を保つことが重要です。底砂: 細かい砂や小石を使用し、卵が底に付着できるようにします。温度: 水温は24-28°C（75-82°F）の範囲で維持します。照明: 明るい照明を使用し、昼と夜のサイクルを12時間ずつ保つことが重要です。
繁殖準備
食事: コンゴ・テトラには生きたエサや冷凍エサ（ブラインシュリンプや赤虫）、高品質なフレークフードを与えます。栄養価の高い餌を与えることで、健康的な状態を保ち、繁殖準備を整えます。
水換え: 水質を安定させるために、定期的に水換えを行い、水温やpHの急激な変化を避けることが重要です。
スポーニング
繁殖時間: コンゴ・テトラは通常、朝方や水温が適温（24-28°C）で繁殖が活発になります。
卵の数: メスは1回の産卵で50〜100個の卵を産むことがあります。卵は水草や底に産みつけられます。
親の管理: 産卵後、親を取り除くことが推奨されます。親が卵を食べることがあるため、卵を守るために親を別タンクに移すことが望ましいです。
稚魚の世話
孵化: 卵は約24〜48時間で孵化します。
餌: 稚魚にはインフューソリアや微細なブラインシュリンプを与えることができます。
水質管理: 稚魚が健康に成長するためには、清潔な水質を保つことが必要です。水換えを定期的に行い、安定した水質を保ちましょう。
重要な考慮点
年齢: コンゴ・テトラは通常、6ヶ月以上で繁殖が可能です。
性別の判別: オスは細長く、鮮やかな色を持ち、繁殖期にはさらに色が鮮やかになります。メスは丸みを帯びた体形をしており、繁殖期には腹部が膨らんで見えることがあります。
ストレス管理: コンゴ・テトラは群れで生活するため、過度なストレスを避け、群れを維持することが繁殖成功のカギとなります。