フェザーフィン・キャットフィッシュ

Arnoldichthys spilopterus

特徴と行動

アフリカ産の中型ナマズで、背びれが羽のように大きく広がるのが特徴的。

体は灰褐色〜こげ茶色で、白や黒のスポット模様が全身に散らばる。

夜行性で、昼間は隠れがちだが、慣れると昼間にも姿を見せるようになる。

飼育下では比較的穏やかで混泳可能なシノドンティス属の代表種。

生息地

アフリカ・ニジェール川、チャド湖、ナイル川水系など

岩場や流木のある中流~下流の緩やかな淡水域

 

適正飼育数

 単独、または他魚との混泳可(1~3匹程度)

好む餌

沈下性タブレット、小型プレコ用ペレット

冷凍赤虫、クリル、ブラインシュリンプ、ミミズ類など

雑食性で人工飼料にもよく慣れるため、餌付けしやすい

【行動】
基本は夜行性で、日中は流木や土管などの隠れ家に潜む

成長すると非常に穏やかでマイペースな性格になり、他魚を追わない

底層を這うように移動し、ゴミや残り餌を掃除する役割も果たす

背びれを大きく広げたときのシルエットは非常に美しく、水槽内のアクセントにもなる

 

【特別なケア】
流木・岩・土管などの隠れ場所を複数設置してストレスを軽減

夜間に餌を与えると本来の行動が観察しやすい

鱗が少なく薬品に弱いため、治療薬の使用には注意が必要

鋭い胸びれと背びれを持つため、ネットから外す際は慎重に扱う

 

【他の魚との相性】
○:シクリッド(中型以上)、コリドラス、大型テトラ類、プレコ

△:同種同士は成長後に小競り合いする場合あり(十分なスペースで回避可)

×:極小魚(グッピーやネオンテトラなど)は誤食の可能性あり

 

繁殖セットアップ

フェザー・フィン・キャットフィッシュの繁殖には、最低でも40ガロン(約150リットル)のタンクが推奨されます。タンク内には岩や流木、隠れ場所となる水草を配置して、魚が安心できる環境を提供します。水は中程度の硬度(6-12 dGH)、pHは6.5-7.5が理想的です。水温は24-28°C (75-82°F)が最適です。水流が強すぎないように、スポンジフィルターを使用することが推奨されます。ろ過装置は十分に強力で、水質を清潔に保ちますが、過度な水流を避けます。底砂には細かい砂を使用し、岩や流木でシェルターを作ります。フェザー・フィン・キャットフィッシュは底を這うため、適切な隠れ場所が必要です。水温は24-28°C (75-82°F)に設定します。明るい照明は必要ありませんが、安定した環境のために適度な照明を提供します。強い直射日光は避け、落ち着いた環境を提供します。

 

繁殖準備

高品質なペレットや冷凍餌(ブラインシュリンプ、ミジンコなど)を与えて、健康状態を維持します。特に繁殖前に高タンパク質の餌を与えることが重要です。水質を安定させるために、定期的に水換えを行います。特に繁殖前に水換えを行い、水質を最適に保つことが推奨されます。

 

産卵

フェザー・フィン・キャットフィッシュは通常、夜間や暗い環境で産卵します。繁殖期になると、オスはより積極的にメスにアプローチします。メスは数十個の卵を産み、卵は岩の隙間や水草に産み付けられます。オスは卵を守りながら、産卵を助けます。親魚は卵を守るため、取り出しはあまり必要ありませんが、他の魚による卵の食害を防ぐために注意が必要です。

 

稚魚の世話

卵は約2-3日で孵化します。その後、稚魚は底部に移動し、ゆっくりと泳ぎ始めます。孵化した稚魚には非常に細かいブラインシュリンプやインフゾリアを与えます。稚魚が成長したら、より大きな餌を与えることができます。稚魚用タンクでは水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚魚が死んでしまうことがあるため、注意が必要です。

 

重要な考慮事項

フェザー・フィン・キャットフィッシュは通常、1歳を過ぎると繁殖が可能になります。オスはメスよりも体が小さく、より細長いです。また、オスの背鰭が長く、特徴的な模様が現れます。メスは体が丸みを帯び、繁殖時に腹部が膨らんでいるのが特徴です。フェザー・フィン・キャットフィッシュはストレスに敏感で、過密飼育や急激な水質の変化が繁殖に悪影響を与えることがあります。安定した環境と適切な飼育条件を保つことが非常に重要です。

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