ブラック・キングコング・スネール

Pomacea canaliculata

特徴と行動

黒光りする殻を持ち、高級感のある深黒色が人気のスネール。

硬質で頑丈な殻を持ち、苔取り能力が高いことでも知られる。

水槽内の苔や残餌を食べてくれる、掃除屋的存在。

他のスネール(ラムズホーンなど)に比べて繁殖しづらい or しないことも特徴。

殻の形状は円錐状または半球状で個体差あり。

 

生息地

熱帯アジア(インドネシア、タイ、フィリピンなど)の淡水・汽水域

改良品種または選別繁殖された個体が観賞用として販売されている

 

適正飼育数

1匹〜複数匹(過密にしすぎないよう注意)

 

好む餌

水槽内の苔、バイオフィルム

茹でたほうれん草、ズッキーニ、キュウリスライスなどの野菜類

専用スネールフード、プレコフード、カルシウム添加チップなども◎

殻の維持にカルシウム分の補給が重要

【行動】
活発に水槽内を移動してガラス面・底面・流木の苔を食べる

基本は温和で、他の魚やエビとの混泳に適している

時折水上に上がろうとするため、蓋つきの水槽が望ましい

 

【特別なケア】
殻の損傷・白化を防ぐため、**カルシウムの添加(カトルボーン・石灰岩など)**が有効

水槽からの脱走を防ぐため、隙間のないフタを使用

殻に藻が付きすぎた場合はやさしく柔らかいブラシで除去可

水質が急激に変化すると、活動低下や死亡の原因になる

【他の魚との相性】
○:小型テトラ、ラスボラ、シュリンプ、コリドラスなど温和な魚

×:フグ、クランウェルツノガエル、シクリッド、ベタなどスネールを攻撃する魚

 

繁殖セットアップ

ブラックキングコング・スネイルの繁殖には、最低でも10ガロン(約38リットル)のタンクが推奨されます。タンク内には岩や流木を配置して、スネイルが隠れられる場所を提供します。水は硬水で、硬度は10-20 dGH、pHは7.5-8.5が理想的です。水温は24-28°C (75-82°F)が最適です。水流が強すぎないように、スポンジフィルターを使用することが推奨されます。スネイルは水流が強い環境では繁殖しづらいので、水流を穏やかに保つことが重要です。底砂には砂や小石を使用します。スネイルは底に落ちた餌を食べるため、底砂はしっかりと掃除できるように維持する必要があります。水温は24-28°C (75-82°F)に設定します。強い直射日光は避け、穏やかな照明を使用します。ブラックキングコング・スネイルは日光を好みますが、過度な光がスネイルにストレスを与えないよう注意します。

 

繁殖準備

スネイルには高品質なペレットや野菜(例えば、ほうれん草やキャベツ)、およびカルシウム補助食品を与えます。カルシウムが十分でないと、卵の殻が硬くならないため、特にカルシウムを意識した餌を与えることが重要です。水質を安定させるために定期的に水換えを行います。水質を清潔に保ち、スネイルの健康を保つために水換えは重要です。

 

産卵

ブラックキングコング・スネイルは、一般的に水温や水質が安定していると産卵します。スネイルは硬水を好むため、水質が適切であることが重要です。スネイルはガラスや岩の表面に卵を産み付けます。卵は透明で、小さなゼリーのような塊に見えます。産卵後、1週間から2週間ほどで卵が孵化します。親スネイルは卵を保護しませんが、卵が水槽内の他の生物に食べられる可能性があるため、卵を孵化しやすい環境に保つことが大切です。

 

稚魚の世話

卵は1週間から2週間で孵化します。孵化した稚スネイルは非常に小さく、最初は藻や微細な餌を食べます。稚スネイルにはインフゾリアや非常に細かい藻、特にベビーフード(アルジー)を与えると良いです。稚スネイルが成長するにつれて、通常のスネイル用の餌に切り替えます。稚スネイル用タンクでは水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚スネイルが死んでしまうことがあるため、注意が必要です。

 

重要な考慮事項

ブラックキングコング・スネイルは通常、6ヶ月から1年で繁殖が可能です。スネイルの性別を見分けるのは難しいですが、繁殖期になるとメスは明らかに卵を持っている状態が見えます。オスとメスをペアにすることで繁殖が促進されます。スネイルはストレスに敏感で、過密飼育や急激な環境の変化は繁殖に悪影響を与えることがあります。安定した環境と適切な水質が繁殖を促進するため非常に重要です。

 

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