ブラインドケーブフィッシュ

Astyanax mexicanus

特徴と行動

生まれつき目が退化しており、視力がないのが最大の特徴。

全身は無色透明〜白っぽい銀色のメタリックカラー。

光の届かない洞窟環境に適応しており、視覚の代わりに側線と嗅覚で周囲を把握する。

目がないものの非常に活動的で、人工飼料を問題なく食べる。

群れでの行動性も見られ、水槽内をよく泳ぎ回る

 

生息地

メキシコ北部の石灰質洞窟内の完全暗所環境

同種の地上型(視力あり)は川や池などに分布

洞窟型は完全淡水・低光量・静かな水域に適応

 

適正飼育数

5~10匹以上の群れ飼育でストレス軽減

 

好む餌

小粒フレーク、小型ペレット

冷凍赤虫やブラインシュリンプなども好む

視力がないため、餌が沈んで漂っていると認識しやすい

嗅覚が発達しており、餌の匂いに素早く反応

 

【行動】
視力はないが、物にぶつからずに泳ぐほどの高感度センサー(側線)を持つ

警戒心は低めで、人前でも普通に活動

他魚を攻撃することは少ないが、尾やひれをつつく癖がある個体もまれに存在

水流は弱めを好み、フィルターは穏やかなものが良い

 

【特別なケア】
視覚がないため、急激な光変化や強い照明は避ける

ゆったり泳げるよう、障害物を減らしたオープンレイアウトが理想

餌は香りが強く、沈下性のものがベスト

他魚との混泳では、繊細な魚のヒレかじりに注意

 

【他の魚との相性】
○:コリドラス、オトシンクルス、小型プレコなど温和な底物

△:ベタ、グッピーなどヒレが長く柔らかい魚

×:フィンを噛まれやすい魚との混泳は避けるか慎重に管理

 

繁殖セットアップ

ブラインドケイブフィッシュの繁殖には、最低でも20ガロン(約75リットル)のタンクが推奨されます。タンク内には水草や岩を配置して隠れ場所を作り、魚が安心できる環境を提供します。水は中程度の硬度(6-12 dGH)、pHは7.0-8.0が理想的です。水温は22-28°C (72-82°F)が最適です。水流が強すぎないようにスポンジフィルターを使用します。ろ過装置は水質を清潔に保つために十分に強力である必要がありますが、水流は穏やかであるべきです。細かい砂や小石を底砂として使用し、岩や水草を配置して隠れ場所を提供します。ブラインドケイブフィッシュは自然の洞窟環境に住んでいるため、シェルターが必要です。水温は22-28°C (72-82°F)に設定します。ブラインドケイブフィッシュは洞窟に住んでいるため、強い光を避け、暗めの照明にすることが推奨されます。自然に近い環境を再現するために、やや薄暗い環境が理想的です。

 

繁殖準備

ライブフィッシュや冷凍のブラインシュリンプ、ペレットなどを与えて、魚が健康で繁殖に適した状態を維持します。繁殖前には特に高タンパク質の餌を与えることが重要です。水質を安定させるため、定期的に水換えを行い、清潔な環境を保ちます。水換えは繁殖前にしっかり行うことが推奨されます。

 

産卵

ブラインドケイブフィッシュは通常、夜間または暗い時間帯に産卵します。水温や水質が安定していると繁殖が促進されます。メスは数十個から数百個の卵を産むことがあります。卵は岩や水草に産み付けられます。親魚は卵を守ることが少ないため、産卵後、卵を食べることを防ぐために親魚をタンクから取り出すことが推奨されます。

 

稚魚の世話

卵は約48-72時間で孵化します。孵化した稚魚は非常に小さく、最初は非常に細かい餌(インフゾリアなど)を与える必要があります。稚魚にはインフゾリアや非常に細かいブラインシュリンプを与えます。稚魚が成長してきたら、少しずつ他の餌を与えていきます。稚魚用タンクでは水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚魚が死亡する原因となるため、細心の注意を払いましょう。

 

重要な考慮事項

ブラインドケイブフィッシュは通常、6ヶ月以上で繁殖が可能になります。オスはメスよりも小さく、背鰭の長さや色がより鮮やかです。メスは体が太く、腹部が膨らんでいます。繁殖期になると、オスの体色がさらに鮮やかになります。ブラインドケイブフィッシュはストレスに敏感です。環境の変化や過密飼育は繁殖に悪影響を与えるため、安定した環境を保つことが非常に重要です。

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