ブラッドパロットシクリッド

Paraneetroplus synspilus

特徴と行動

丸く愛らしい体型と、橙〜赤の強烈な体色が特徴の人工改良種。

頭が大きく口が小さいため、表情が「笑っているよう」に見える。

体型の関係で口が完全に閉じないことが多く、噛みつきなどの攻撃性は見た目ほど高くない。

基本的には温和だが、縄張り意識は強く、特に繁殖期には攻撃的になることもある。

人に懐きやすく、ガラス越しに寄ってくるなど、ペット性が高い。

生息地

人工改良種のため自然界には存在しない

原種は中米のシクリッド由来で、温暖な淡水域がルーツ

 

適正飼育数

単独〜ペア。複数飼育は水槽サイズと隠れ家次第

 

好む餌

肉食傾向のある雑食性

シクリッド用ペレット、冷凍赤虫、ミジンコ、小エビ

発色を強める**色揚げ効果のある餌(カロチノイド含有)**もおすすめ

 

【行動】
中層〜底層を中心に泳ぎ、人の動きによく反応する

縄張り意識が強く、他魚に威嚇することがある

頭で物を押したり動かすような「遊び行動」も見られる

同種間では順位づけができやすく、複数飼育では序列に注意

 

【特別なケア】
丸く体高のある体型のため、酸欠に弱く、エアレーションは必須

口が小さくうまく餌を食べにくい個体もいる → 沈下性で口に合ったサイズの餌を

強い水流や鋭利なレイアウト素材は避ける

水質悪化にやや弱いため、週1回30〜40%の水換えが理想

 

【他の魚との相性】
○:プレコ、コリドラス、大型テトラ、コンビクトなどサイズと性格が合えば可

△:小型魚は追われることがあるため注意

×:気性の荒い中〜大型シクリッド(フラワーホーン、ジャガー等)との混泳は慎重に

繁殖セットアップ

ブラッド・パロット・シクリッドの繁殖には、最低でも55ガロン(約200リットル)のタンクが推奨されます。タンク内には隠れ場所やシェルターを提供するために、岩や流木を配置します。また、水草を配置すると、魚が落ち着いて繁殖できる環境が整います。水は中程度の硬度(8-12 dGH)、pHは7.0-8.0が理想的です。水温は26-30°C (78-86°F)が最適です。ブラッド・パロット・シクリッドは活発な魚で、水質を清潔に保つために強力なろ過装置が必要です。ただし、過度な水流は避け、水流を穏やかにすることが推奨されます。底砂には細かい砂を使用し、隠れ場所として岩や流木を配置します。シェルターや隠れ場所をしっかりと提供することが重要です。水温は26-30°C (78-86°F)に設定します。高めの水温を維持することが繁殖を促進します。強い照明は必要ありませんが、穏やかな光を提供します。ブラッド・パロット・シクリッドはストレスに敏感なため、明るすぎない照明が理想的です。

 

繁殖準備

高品質のフレークやペレット、ライブ餌(ブラインシュリンプやミジンコなど)を与えて、健康状態を維持します。繁殖期には高タンパク質の餌を与えることが重要です。水質を安定させるため、定期的に水換えを行い、清潔な環境を保ちます。水換えは繁殖前に行うことが推奨されます。

 

産卵

ブラッド・パロット・シクリッドは安定した水温と清潔な水質が整うと繁殖を開始します。オスはメスを求めて積極的にアプローチし、求愛行動を行います。メスは数十個から数百個の卵を産むことがあり、卵は岩の隙間やシェルターに産み付けられます。オスは卵を受精させ、卵を守ります。ブラッド・パロット・シクリッドは親魚が卵を守ることが多いため、特に親魚を取り出す必要はありません。しかし、他の魚が卵を食べる可能性があるため、親魚がしっかり卵を守れる環境を提供することが重要です。

 

稚魚の世話

卵は約3-4日で孵化します。孵化した稚魚は親の保護下で育てられます。稚魚にはインフゾリアや非常に細かいブラインシュリンプを与えます。稚魚が成長するにつれて、小さな冷凍餌やペレットを与えることができます。稚魚用タンクでは水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚魚が死んでしまうことがあるため、特に注意が必要です。

 

重要な考慮事項

ブラッド・パロット・シクリッドは通常、1年半から2年で繁殖が可能になります。オスはメスよりも小さく、色が鮮やかで、ひれに特徴的な模様があります。メスはオスよりも大きく、繁殖期には腹部が膨らんでいます。ブラッド・パロット・シクリッドはストレスに敏感で、過密飼育や急激な環境変化は繁殖に悪影響を与えることがあります。安定した環境と適切な水質が繁殖を促進するため非常に重要です。

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