ドラゴンブラッド・ピーコックシクリッド

Aulonocara sp.

特徴と行動

全身が明るいピンク〜赤に染まり、青の光沢や斑点模様が入る派手で美しい改良品種。

「ドラゴンブラッド」の名は炎のような赤色と荒々しさを表現したもの。

オスは特に発色が良く、メスはやや地味な銀色系。

ピーコックシクリッドらしく中型で性格は比較的温和。

攻撃性はあるが同サイズのマラウィシクリッドの中では控えめな部類。

 

生息地

人工改良品種(観賞魚用ブリード)

原種の分布はアフリカ・マラウィ湖(砂地〜岩場)

 

適正飼育数

オス1:メス2〜4のハーレム、または単独

 

好む餌

マラウィシクリッド専用フード(植物質中心)

高品質ペレット、スピルリナ配合餌、冷凍ミジンコ

赤虫など動物性は少量にとどめる(腸管トラブル予防)

 

【行動】
中層を中心に泳ぎ、常に警戒心を持ちながら縄張りを形成

派手な見た目だが、凶暴性は低めで混泳可能

発色の良さは環境・順位・餌で変化

複数オス飼育は争いが出やすい → 1オス+複数メスが安定

 

【特別なケア】
サンゴ砂・石灰岩レイアウトでpHと硬度を維持

魚同士の視線を遮る「目隠し石」「トンネル」などを配置

オスは発色を競うため、発色を見たい場合は複数オス水槽も可(広さ必須)

水質悪化に敏感 → 週1〜2回の水換え(25〜30%)が推奨

【他の魚との相性】
◎:他のアウロノカラ種、ラビドクロミスなどマラウィ湖温和系種

△:ミブナ系やエンゼル・南米シクリッドとは水質・性質が合わない

×:小型魚・シュリンプ類(捕食される可能性高い)

 

繁殖セットアップ

ドラゴンブラッド・ピーコック・シクリッドの繁殖には、最低でも55ガロン(約200リットル)のタンクが推奨されます。タンクにはシェルターとして岩や流木、水草を配置し、魚が落ち着ける環境を提供します。水は硬水で、硬度は10-15 dGH、pHは7.5-8.5が理想的です。水温は26-30°C (78-86°F)が最適です。強力なろ過装置が必要ですが、過度な水流は避け、穏やかな水流を保つようにします。スポンジフィルターや高性能フィルターが最適です。細かい砂や小石を底砂として使用します。シェルターとして岩や流木を配置し、魚が隠れる場所を作ります。ドラゴンブラッド・ピーコック・シクリッドは周囲に隠れ場所があると落ち着きます。水温は26-30°C (78-86°F)に設定します。強い照明は必要ありませんが、明るさは適度に調整し、魚がリラックスできる環境を作ります。

 

繁殖準備

高品質のフレークやペレット、ライブ餌(ブラインシュリンプ、ミジンコなど)を与えて、健康状態を維持します。繁殖期には高タンパク質の餌を与えることが重要です。水質を安定させるために、定期的に水換えを行い、清潔な環境を保ちます。繁殖前に水換えを行い、水質を最適に保つことが推奨されます。

 

産卵

ドラゴンブラッド・ピーコック・シクリッドは通常、安定した水温と水質が整った状態で繁殖します。オスは鮮やかな色を出し、メスに対して求愛行動を行います。オスはメスの近くに巣を作り、メスを誘います。メスは数十個の卵を産むことがあり、卵は巣の中に産み付けられます。オスは卵を受精させ、その後卵を守ります。親魚は卵を守りますが、他の魚が卵を食べる可能性があるため、繁殖後は親魚が卵を守りやすい環境を作ることが大切です。

 

稚魚の世話

卵は約3-4日で孵化します。孵化した稚魚は非常に小さく、親の保護下で育てられます。稚魚にはインフゾリアや非常に細かいブラインシュリンプを与えます。稚魚が成長してきたら、少しずつ他の餌を与えていきます。稚魚用タンクでは水質を清潔に保ち、酸素供給を十分に行います。水質が悪化すると稚魚が死んでしまうことがあるため、注意が必要です。

 

重要な考慮事項

ドラゴンブラッド・ピーコック・シクリッドは通常、1歳半から2年で繁殖可能になります。オスは鮮やかな色を持ち、尾びれが大きく、体が細長いです。メスは比較的小さく、体色はオスほど鮮やかではなく、体が丸みを帯びています。ドラゴンブラッド・ピーコック・シクリッドはストレスに敏感で、過密飼育や急激な環境の変化を避け、安定した環境で飼育することが非常に重要です。

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