ジャパンダブルスレイヤーグッピー
Poecilia reticulata
特徴と行動
外見：
独特の「日本模様」（Japan Blue や赤・黒の模様）を基調に、尾びれと背びれが長く左右に鋭く伸びる「スレイヤーフィン（剣のような形状）」が特徴
オスは特に美しく、ダブルスレイヤーとは尾と背びれの両方がスレイヤー形状をしていることを意味する
性格：温和で観賞性が高く、特にショーグレードに人気
生息地
観賞用に日本の愛好家によって作出された改良品種
原種は南米（ベネズエラ、ブラジル、トリニダードなど）
適正な飼育個体数
オス1：メス2～3が理想。単独飼育やショーケース飼育も可能
好む餌
高品質なフレーク・グッピー専用フード
発色強化にブラインシュリンプ、生赤虫、ミジンコなど
植物性フード（スピルリナ配合）も健康維持に有効
【行動】
性格：平和的、他種とも混泳しやすい
泳層：中層〜上層
繁殖：胎生で繁殖力は非常に高い。メスは2～4週間隔で出産する
【特別なケア】
長いヒレを傷つけないよう、過密や攻撃的な魚は避ける
フィルターの水流は弱めに調整（強すぎると泳ぎにくく、ヒレを痛める）
ヒレの裂けやカラムナリス対策に、清潔な環境を維持
定期的な水換え（週20～30%）で水質の安定を図る
【他の魚との相性】
相性が良い魚：コリドラス、ラスボラ、オトシンクルス、ネオンテトラなど
避ける魚：フィンバイター（スマトラ、ベタ、バルブ類）
繁殖セットアップ
分けた繁殖タンク: Guppy Japan Double Slayer の繁殖には、5〜10ガロン（約20〜40リットル）のタンクが適しています。少数の個体で繁殖を始める場合でも、十分なスペースを確保することが重要です。水質パラメータ: 水は中硬度で、pHは7.0〜7.5、温度は24〜28°C（75〜82°F）が理想です。水質が安定していると繁殖が促進されるため、水質管理が重要です。ろ過: 軽いろ過システムが推奨されます。水流が強すぎると稚魚や親魚が流されることがあるので、スポンジフィルターが最適です。底材: ソフトな砂や細かい石を底に敷き、適切な隠れ場所を作るために水草を配置します。繁殖後、稚魚が隠れる場所が必要です。照明: 明るい照明を使用しますが、直射日光や過度に強い光を避けるようにしましょう。昼夜のサイクルを安定させることが重要です。
繁殖のための条件付け
餌: 高品質なフレークフードや冷凍赤虫、ブラインシュリンプなどを与え、栄養状態を良好に保ちます。色鮮やかな発色を促進するために、カラーフードを与えることもおすすめです。
水替え: 水質を保つために、週に1回〜2回の水替えが推奨されます。繁殖前に水質を安定させることが繁殖成功のカギとなります。
繁殖
繁殖時期: Guppy Japan Double Slayer は一年中繁殖可能ですが、温度が高め（24〜28°C）で繁殖が活発になります。水温が安定していると繁殖が促進されます。
卵の数: メスは1回の繁殖で30〜50匹の稚魚を生むことが一般的です。グッピーは卵胎生で、卵は母体内で孵化し、稚魚として生まれます。
親の隔離: 稚魚が他の魚に食べられないように、親魚を隔離することが推奨されます。産卵後に親を別のタンクに移すと良いでしょう。
稚魚のケア
孵化: メスは約3〜4週間後に稚魚を生みます。水温や水質により孵化のスピードが変動しますが、適温であれば早く孵化します。
餌: 稚魚にはインフューゾリアや非常に小さなブラインシュリンプを与えます。稚魚が成長したら、少し大きめの餌を与えます。
水質: 稚魚の成長には清潔で安定した水質が不可欠です。アンモニアや亜硝酸塩のレベルに注意し、定期的に水換えを行い、清潔な環境を保ちます。
重要な考慮事項
年齢: Guppy Japan Double Slayer は通常、3〜4ヶ月で繁殖が可能になりますが、健康で十分に成長した個体が最適です。
性別の見分け方: オスは小さく、色が鮮やかで尾鰭が広がっています。メスはオスよりも大きく、色合いが控えめで、腹部が膨らんでいます。メスが抱卵している場合、腹部が特に目立ちます。
ストレス: ストレスは繁殖に悪影響を与える可能性があるため、安定した水質と環境を提供することが非常に重要です。急激な水温や水質の変化を避けるようにしましょう。