クボタイ・ラスボラ
Microdevario kubotai
特徴と行動
小さな体に鮮やかな黄緑～蛍光グリーンの体色が特徴。体長は約2～2.5cmと超小型。群泳性があり、複数匹での飼育により安心し自然な行動を見せる。水槽内での存在感があり、黒背景や水草レイアウトによく映える。
生息地
タイ南部、ミャンマーの小川や支流
流れが緩やかで、植物が豊富な淡水環境に生息
適正飼育数
6匹以上（10匹以上でより安定）
好む餌
微細な人工飼料（粉末タイプ、マイクロペレット）
ブラインシュリンプ（幼生）、冷凍赤虫（細かくカット）
高たんぱくで消化の良いフードを好む
【行動】
非常に平和的で臆病、驚くとすぐに隠れる傾向あり
群れで泳ぐことで安心しやすく、水草の中を行き来する姿が魅力的
他魚との競争が苦手なので、混泳相手の選定が重要
【特別なケア】
黒背景＋LED照明で蛍光グリーンの体色が映える
水草・流木など隠れ家を多めに配置し、安心できる環境を整える
水質の急変に弱いため、点滴式の水合わせが理想
強すぎる水流は避け、スポンジフィルターなどを使用するとよい
【他の魚との相性】
相性良好：エンバー・テトラ、ラスボラ・エスペイ、ピグミーコリドラス、シュリンプ類
相性注意：活発すぎる魚（タイガーバーブ、スマトラなど）や大型魚は避ける
ブリーディングセットアップ
ブリーディングタンク: クボタイ・ラスボラの繁殖には、最低でも10ガロン（約38リットル）の水槽が推奨されます。水槽には水草や小さな岩を配置し、隠れ場所を提供して、リラックスできる環境を作ります。水質パラメーター: 水は軟水〜中硬水（pH 6.0-7.5）、硬度は4-12 dGHが理想的です。フィルター: 水流が強すぎないように、穏やかなスポンジフィルターを使用します。クボタイ・ラスボラは静かな水流を好むため、穏やかな水流が最適です。底砂: 細かい砂や小石を使用し、卵が底に付着できるようにします。温度: 水温は24-28°C（75-82°F）の範囲で維持します。照明: 明るい照明を使用し、昼と夜のサイクルを12時間ずつ保つことが重要です。
繁殖準備
食事: クボタイ・ラスボラには高品質なフレークフードや生きたエサ（ブラインシュリンプや赤虫）、冷凍エサを与えます。栄養価の高い餌を与えることで、健康的な状態を保ち、繁殖準備を整えます。
水換え: 水質を安定させるために、定期的に水換えを行い、水温やpHの急激な変化を避けることが重要です。
スポーニング
繁殖時間: クボタイ・ラスボラは通常、温暖な水温（24-28°C）で繁殖が活発になります。繁殖期には、オスが鮮やかな色を見せ、メスを引き寄せます。
卵の数: メスは1回の産卵で数十個の卵を産むことがあり、卵は水草や底に産みつけられます。
親の管理: 産卵後、親を取り除くことが推奨されます。親が卵を食べることがあるため、卵を守るために親を別タンクに移すことが望ましいです。
稚魚の世話
孵化: 卵は約24〜48時間で孵化します。
餌: 稚魚にはインフューソリアや微細なブラインシュリンプを与えることができます。
水質管理: 稚魚が健康に成長するためには、清潔な水質を保つことが必要です。水換えを定期的に行い、安定した水質を保ちましょう。
重要な考慮点
年齢: クボタイ・ラスボラは通常、6ヶ月以上で繁殖が可能です。
性別の判別: オスは鮮やかな色を持ち、尾びれに特徴的な模様があります。メスは丸みを帯び、繁殖期には腹部が膨らんで見えることがあります。
ストレス管理: クボタイ・ラスボラは群れで生活するため、過度なストレスを避け、群れを維持することが繁殖成功のカギとなります。