モスキートラスボラ

Boraras brigittae

特徴と行動

外見:体長約1.5~2cmと極小型。体色は透き通るような赤〜朱色で、黒いラインが体の側面に走る。小さな体ながら鮮やかな発色が魅力。

性格:非常に温和かつ臆病。群れで行動することで安心し、自然な泳ぎを見せる。

行動:昼行性。水草の間をゆっくり泳ぐ姿が可憐。単独だと隠れがちになる。

 

生息地

分布:インドネシア・ボルネオ島の湿地帯やピートスワンプ(泥炭湿地)

環境:黒水系の非常に柔らかく、pHの低い淡水域。落ち葉や流木が多い場所に生息。

 

飼育個体数

最低6匹以上(10匹以上で群泳の魅力が発揮される)

好む餌

粉末・極小粒の人工飼料(通常のフレークは大きすぎる)

ブラインシュリンプ(ベビーブライン)、冷凍ミジンコ、インフゾリアなど

 

【行動】
非常に平和的・臆病:静かな環境でこそ本来の美しさを発揮

群れを維持することで安心感を得て活発になる

音や振動、他魚の存在で物陰に隠れる傾向あり

 

【特別なケア】
ブラックウォーター環境(マジックリーフや流木を使用)がおすすめ

水質の急変に弱いため、水換えは少量ずつ(週に1回1/4程度)

強い光や水流は避ける。水草の多いレイアウトが理想

フィルターはスポンジフィルターなど静かなものを使用

 

【他の魚との相性】
同じく小型・温和な魚との混泳が可能(ピグミーグラミー、クーリーローチ、レッドチェリーシュリンプなど)

ネオンテトラ以上のサイズの魚とは混泳非推奨(捕食対象になることがある)

 

ブリーディングセットアップ

ブリーディングタンク: モスキート・ラスボラの繁殖には10ガロン(約38リットル)以上のタンクが推奨されます。水草や小さな岩などの隠れ場所を提供し、ストレスを減らす環境を整えます。水質パラメーター: 水は軟水で、硬度は1-6 dGH、pHは6.0-7.5が理想的です。フィルター: スポンジフィルターを使用し、水流が強すぎないようにします。穏やかな水流が繁殖に適しています。底砂: 細かい砂や小石を使用し、卵が底に付着できるようにします。温度: 水温は24-28°C(75-82°F)の範囲で維持します。照明: 明るい照明を使用し、昼と夜のサイクルを12時間ずつ保つことが重要です。

 

繁殖準備

食事: モスキート・ラスボラには生きたエサや冷凍エサ(特にブラインシュリンプ)、高品質なフレークフードを与えて健康状態を保ちます。

水換え: 水質を安定させるために、定期的な水換えを行います。水温やpHの急激な変化を避けることが重要です。

 

スポーニング

繁殖時間: モスキート・ラスボラは通常、早朝に繁殖します。繁殖活動が活発になるのは、水温が24°C(75°F)以上のときです。

卵の数: メスは1回の産卵で10〜30個の卵を産むことがあり、卵は水草や底に産みつけられます。

親の管理: 産卵後、親を取り除くことが推奨されます。親が卵を食べてしまうことがあるため、卵を守るために親を別タンクに移すと良いでしょう。

 

稚魚の世話

孵化: 卵は約24〜48時間で孵化します。

餌: 稚魚にはインフューソリアや微細なブラインシュリンプを与えます。

水質管理: 稚魚の水槽では、水質の管理が重要です。水換えを頻繁に行い、安定した水質を保ちましょう。

 

重要な考慮点

年齢: モスキート・ラスボラは通常、6ヶ月以上で繁殖が可能になります。

性別の判別: オスは細長く、鮮やかな赤色をしています。メスは比較的太く、腹部が膨らんでいるのが特徴です。

ストレス管理: モスキート・ラスボラは群れで生活するため、過度なストレスを避け、安定した環境を保つことが繁殖成功のカギです。

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